【外部講義】群馬大学医学部「医系の人間学」(2025.11.21)

 2025年11月21日。夏に退職した群馬大学の医学部の授業「医系の人間学」の1コマとして、今期は「LGBTQと医療・病院」というテーマで授業を実施しました。わたしは普段は当事者さんの動画などを一緒に見たりはしないのですが、これから臨床に出ていく学生さんたちに少しでも具体的な当事者の姿を想像してほしいと思い、いくつかYoutubeの動画を一緒に観たりしつつ、LGBTQの人々が「医療」や「病院」とどのように関わっているか、また関わりがうまくいかず、患者さんとなる当事者たちが不利益や苦難を経験することがあるか、という話をしました。
 とはいえ、もっとも強調したのは、ここに共に学ぶ仲間の中にも、(割合的にはほぼ)かならず性的少数者の当事者である人がいるはずであるし、またこれから病院等で働く際には、必ずそうした当事者とともに働くことになる、ということでした。どこか遠くの存在でも、来るかもしれない「変わった患者さん」でもなく、非当事者である人たちにとっては、まず第一に「ともに働くスタッフ」としてLGBTQの当事者と関わる可能性があるということを、ぜひ覚えておいてほしいなと思います。