2025年5月10日は、第57回全国保育団体合同研究集会(in群馬)のプレ大会企画にお招きいただき、参加した保護者さんや保育士さん、園長さんたち50名ほどを対象とした講演を実施しました。講演題は「ジェンダーと多様な生き方について」。
性別が違うというのは確かに身体(の平均的な在り方)が違うということだけれど、だからといって集団として見たとき、あるいは社会制度を見たとき、平均賃金にせよ、夜道の安全にせよ、男女のあいだには大きな違い(つまりは女性差別)があって、その違いは「身体の違い」によって正当化されてはならないこと。そして、人間社会が「女性はこう、男性はこう」という風に作ってきた、性差に関する社会的な違いを見抜くためのレンズが大事、という話をしました。
そうした「女性のあたりまえ」や「男性のあたりまえ」のなかには、異性と恋愛をして、性的関係を望んで、結婚して家族を作って…、といった異性愛規範もあるし、生まれてから死ぬまでずっと同じ性別として生きていくというシス規範もあります。後半では、そうした「性の多様性を排除する当たりまえ」について話しました。参加者は養育・保育に関わる方ばかりだったので、LGBTQの子ども・若者にかんするメンタルヘルス等のデータにとても大きな関心を持たれているようでした。
私はふだん、群馬県内であまり仕事をする機会がなく、地元に貢献できていないもどかしさがあるので、こうして県内の企画にお招きいただき、家からも近い福祉会館で講演ができたことを、とても嬉しく思います。この夏の全国保育団体合同研究集会(in群馬)の成功をお祈りしています。
(講演報告)全国保育団体合同研究集会プレ大会
