【講演】プライドハウス東京講座:LGBTとSRHR(2026.2.13)

 2026年2月13日。プライドハウス東京の研修講座の講師として「LGBTQ+とSRHR」という講演を行いました。
 私はトランスジェンダーのアクティヴィストであると同時に、SRHRのアクティヴィストでもあります。今回、プライドハウス東京さんの研修講座というかたちで、2つの活動領域を繋げるお話ができたことは、私にとっても心躍る、光栄な機会でした。ふだんはどうしても、前者だけ、後者だけ、の話しかさせてもらえないことが多いため、70分以上も使ってLGBTQ+「と」SRHRの話ができたのは、文字通り初めての機会でした。
 講演ではまず、母体保護法28条によって定められた「不妊手術の原則禁止」から話し始めました。まず、この条文および、不妊手術の一部例外を規定した諸条項については、現在「わたしの体は母体じゃない訴訟」が提起されています。不妊手術を受けるという、性と生殖に関する自己決定権を、28条(ほか諸条項)が制約しており、憲法違反であるという裁判です。たほうで、この28条は(母体保護法が優生保護法だった時代に)ブルーボーイ事件の根拠にされた条文でもあります。ブルーボーイ事件では、当時の「性転換手術」すなわち現在の性別適合手術を執刀していた医師が「理由もないのに、人を不妊化させる手術をしてはならない」とする28条違反で起訴されました。ここでも、不妊化を伴う性別適合手術を必要としている人たちへの手術のアクセスを制約するものとして、28条が引きあいに出されたのです。そして悪いことに、このブルーボーイ事件のあと、日本国内では公的には性別適合医療が受けられないという、いわゆる「闇の時代」が到来します。
 このように、LGBTQの人たちの健康や権利と、SRHRの問題系には密接な結びつきがあります。講演では、上記の28条から説き起こして、そもそもSRHRとはどのような歴史的背景から生まれた理念なのか、そしてLGBTQ「と」SRHRを接続するにあたってどのような認識枠組みが必要か、さらにはSRHRに対するバックラッシュとしての「反ジェンダー」についても講じました。
 今回、この講座にはリアルタイム・配信の類型400名ほどのご参加がありました。本当にありがとうございました。そして、事後アンケートでも、とても熱のこもったコメントをたくさんいただきました。ありがとうございます。
 これからも、LGBTQ「と」SRHRについて話せる機会があることを願っています。